お客様「リフトの基板も直せますか?」とのお問い合わせがありました。
PC119「うーん、どうでしょうか。やった事がない上に回路図も多分ないので自信がありませんが、ダメ元で修理してみましょうか?」
というやりとりの末、お受けする事にしました。
とりあえず回路図があるか、他の修理屋さんで直した実績があるか、何かしらヒントになりそうな物を探してみます。
基板に刻印されているSC25-830000-Aという番号で調べると【Bishamon】ビシャモン スギヤス パンタリフトという事はわかりました。それ以外は何もわかりません。汗
お客様いわく、「雷が落ちた後から動かなくなった。上昇はするが下降しない」との事。
という事はどこかヒューズ的な物が切れてる?でも上昇するという事は違うか?
うーん。。。ヒューズはないのでリレーのそばにあるセメント抵抗がヒューズ替わりなのでしょうか。抵抗値は2個共2.2Ωで大丈夫そうです。
次にリレーが2回路?っぽいので片方が壊れてるとかなのか疑ってみますが、交換してみないとわかりません。とりあえず候補の一つとして後回しにします。

次に回路図が無くても調べられる抵抗を調べてみます。色の順番で抵抗値がわかります。
相当な数の抵抗がある時は目視で異常がありそうな物だけ調べますが、今回はギリギリこれくらいの数なら一つ一つ調べる事は出来ますね。
下記がそれぞれの抵抗値です。全て正常でした。
他にもトランジスタなどもショートチェック、抵抗値を一通りしてみましたがこれといって大きく気になる所はありません。
外して細かチェックするのは最終手段にします。(大変なので。。)

お客様と相談し直るかわかりませんがリレーを交換してみる事にします。
ボタンを押したときに基板からカチカチなるかはお客様も確認できていないとの事でした。

交換後、整備工場に出向いて仮付けして動作チェックをしてみました。
症状は変わらず上昇はするが下降はしません。という事はリレーは正常だったと。(悔しい)
基板に耳を澄まして音を聞いてみるとカチカチなりますね。
テスター当ててどこまで来てるか調べたいところですが、回路図が無いのでやりようがありません。。。
とりあえず再度持ち返る事に。

パソコンならおおまかに「だいたいこの辺かな」と予想はつくのですが、それ以外の基板はそんなに数もこなしていないので手探りでいくしかありません。
考えられるのは2つセットの所のどちらかが壊れている、もしくはマイコンが壊れている?(足がいっぱい付いているヤツ)マイコンは調べられないので、2つセットの物からつぶしていきます。
リレー近くのトランジスタを調べます。ついてる状態だと特に大きくおかしい数値は出ていませんでしたがどうでしょうか。



数値が一個だけおかしいです。hFE値が0です。これは壊れてますね。
やられました。今までトランジスタの故障はショートモードばかりだったので先入観でこのパターンは失念していました。恥ずかしい&悔しい。
とりあえず光が見えてきたのでこの部品を交換します。
が、古すぎてどこにも部品がありません。DigiKeyさんやRSコンポーネンツさんに聞いてみましたが互換品も含め無いとの事。Aliexpressには一応ありますが、微妙に数字が違うのでとりあえず候補には入れつつ、ひたすら検索します。
ひたすら探してやっとで見つかりました。若松通商さんという秋葉原のお店にありました。



交換後、再度工場に出向き、基板を取付動作チェックします。
上昇「ガコンッ、ウィーン」
下降「ガコンッ・・」心の声{ここまでは一緒だけど動くはず~、あれ?直ってない?(1,2秒がかなり長く感じました)}
「ウィーン」「!!!」
「動いたー!」
どうやら下降時は上昇より少し反応が遅れるっぽいです。安全対策かな?とりあえず良かった。
メーカーさんでも取り扱いがなく、これが直せないとリフト自体交換するしかないとの事みたいでしたので、ある程度はかかっても基板を直したいと仰っていたので、こちらとしても直ってかなり嬉しかったです。当店のご利用ありがとうございました。
お客様より僕の方が喜んでいました(笑)


