今回も当店の修理実績をみてご依頼です。ECUコンデンサの交換と液漏れによる基板腐食の修復です。
今回も事前に「コンデンサと基板修復は見える範囲では行うが、それで直るかは保証できない」という事をご理解頂き作業を承りました。
今回のECUは腐食がひどかったです。それとトランジスタも腐食していたのですが、幸い刻印で型番が判明したのでそちらも併せて交換しました。
各腐食しているパターンを修復し、新しいコンデンサを取り付けて作業完了です。
























ECU修理についての注意事項ですが、以前の記事でも少し触れましたが、コンデンサ以外のICが壊れてたりした場合、部品型番が不明な事がほとんどなので直せません。(ちなみに今回の様に明らかに腐食とわかり、さらに部品が注文できる状態であればとりあえず交換は出来ます)
また、プログラミングされた割かし大きめのICは、仮に新品に交換しても中身のプログラムが入っていないので直りません。
また個人で作業を行いコンデンサのスルーホール(足の部分)内部が無くなっていて(もしくは電解液での腐食により内部が無くなっている)、そこからの通電が出来ない状態の場合、もし内部でもどこかに繋がるパターンがあった場合直せません。下記で簡単に図で表します。

簡単な表示にしてますが、正常なECUはこのようになっています。単純にコンデンサだけが異常で基板に何もダメージが無い、または基板パターンの腐食はあるが修復できるレベルは問題なく修理出来ます。

たまに個人でコンデンサを交換しようとして内部のパターンが消失している事があります。ECUに限らず、昔のPCでもありましたね。
上記の様に単純に上と下だけのパターンであれば修復は可能です。

上記の場合は当店ではお手上げです。内部でどこに繋がっているかわからないので、仮にこういう構造の基板の場合、上と下のパターンを修復しても真ん中のパターンを繋げられないのでお手上げとなります。
また、内部にパターンがあるのかどうかもわからないので調べる事も出来ません。(ECUの種類のよっては内部にもパターンがあるらしいです)
上記の場合はECUの修理専門店の場合だと直せるかもしれませんので、確実に一発で直したい場合はそちらにご依頼した方が良いです。
当店はあくまで「コンデンサの交換と修復可能なパターン修復まではお受け出来ます」というスタンスなので、他に原因があった場合、直らないかもしれないというリスクがありますので、そちらもご理解いただけますようお願いします。
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